M歯科衛生士は、1日4時間・週4日勤務するパートスタッフ。2017年1月、約15年ぶりに現場復帰しました。「歯科衛生士学校を卒業後9年間、一般的な町の歯科医院に勤務し、1人目の出産を機に退職してからは、ずっと子育てに専念してきました。でも、3人の子どもが成長し、自分の時間が持てるようになるにつれ、もう一度、歯科衛生士として頑張ってみたいと思うようになったのです」と、そのときの状況や心境を語ります。時を同じくしてお子さんたちの教育費がかさむようになってきたことも仕事を再開する一つのきっかけになりました。それでも家庭を第一に考え、「自宅から近いこと、早い時間に帰宅できること、働く曜日や時間を選べること」などを条件に勤務先を探すのは難しく、一時は、「資格は生かしたいけれど、ほかの業種にするしかないのかも」と諦めかけたこともあったそうです。
そんなとき、快く迎えてくれたのがベル歯科医院でした。「たまたま求人票を見た友人が情報をくれて、電話で問い合わせたところ、まずは見学してみたらと勧めていただきました」とM歯科衛生士。導かれるように訪れたときの印象は、“私の知っている歯科医院じゃない!”。「本館と新館があって、たくさんのスタッフが勤務していて。しかも予防中心の歯科医院と聞いて、自宅の近くにこんなところがあったのかと驚くばかりでした」と話します。「ここで働くには勇気がいる」とも感じたそうですが、面接は思いのほかスムーズに進み、採用が決定。希望条件もすべて受け入れられました。
こうして復職したM歯科衛生士は、「経験者であることは忘れて新人のつもりで基本からやり直そう」と決意。メンターとなったY.T歯科衛生士から、ベル歯科医院独自の考え方やシステム、新しい知識や技術を教えてもらいながら実践を重ね、ときには外部セミナーなども活用しつつ、専門職としての感覚を取り戻していきました。
ベル歯科医院では、定期メンテナンスの患者さんの口腔管理は担当歯科衛生士が責任を持って行い、パートの歯科衛生士はそれ以外の患者さんの予防処置を担います。「私が主に担当しているのは、治療目的で来院された患者さんのPMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)や、治療と併行して行われる集中予防などです」と、今でこそ滑らかに紹介するM歯科衛生士ですが、実は復職したばかりの頃は、PMTCも集中予防も初耳。メンテナンスという概念もなく、歯科医院の進化を感じて戸惑うこともあったといいます。「それでも引け目を感じることなく、これまで安心して働くことができているのは、職場の皆さんが温かく見守り指導してくださるからだと思います」と感謝。「もし、私と同じように復職を目指している歯科衛生士がいたら、自信をもってベル歯科医院を勧めたい」と実感を込めて語ります。
日々心がけているのは、患者さんの思いを汲み取り、歯科医師と共有すること。「新しいニーズを逃さずにキャッチして先輩や院長に伝えるなど、患者さんと医院の橋渡し役になれたら」と、一人ひとりの声に耳を傾けています。
2021年12月インタビュー